スタインウェイを弾いてきました

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先日2月9日のことですが、三重県伊賀市が主催する「タッチ・ザ・スタインウェイ」というイベントに参加してきました。ピアノの最高峰と言われるスタインウェイを大ホールで一人30分ずつ500円で弾かせてもらえるという太っ腹企画。公共事業なので採算度外視なんでしょうけど、普通スタジオでグランドピアノを借りたら30分1200円はかかりますよ。それを考えても超破格値です。


毎年やってたみたいですが、今まで知らなかったんですよね。たまたまインターネットで募集を見つけました。参加条件は「ピアノが好きな方ならどなたでも!」 弾ける弾けないは関係ありません。全部で3回あるのですが、第1回目の「ふるさと会館いが」の部に申し込みました。車で1時間ほどかかりますが、そのくらいなら近い方でしょう。都会だったらすぐに埋まってしまいそうですが、まあ田舎ですからね(笑)、割と時間が経ってからでも予約が取れました。


当日は他にイベントがなく、実質休館状態。5分ほど前に係の人に案内されて舞台の袖で待機。予約の時間ちょうどに前の人と入れ違いにステージに上がり、ピアノとご対面。普通こんなところから入る経験ってないわけですよ(笑)。


客席にはもちろん観客はいません。この景色も普通は見ることないですよね・・(笑)

実はこれまで僕はグランドピアノどころか本物のピアノを弾いたことがほとんどないのです(笑)。子供の頃エレクトーンを習っていたときにハノンの練習でちょっとピアノを弾かされたくらいです。だからピアノの感触ってほとんど覚えてないんですよね。いつも電子ピアノで弾いてますから、こんなので本物のピアノが弾けるのだろうか?と不安がありました。

やっぱり電子ピアノとは根本的に構造が違いますから慣れるまではミスタッチの連発で大変でした。ピアノ弾いてる人ならわかると思いますが、ピアノが変わるとダメなんですよ。タッチの違いはもちろんですが、鍵盤の手触りとか色が違うだけでも気になってうまく弾けません。ましてや電子ピアノとスタインウェイですからね、月とスッポンですよ(笑)。でも慣れてくるとそんなに違和感がないんですね。むしろとても弾きやすくて、トリルがこんなにきれいに決まるとは思いませんでした。やっぱり良いピアノで弾くと上達も早いんでしょうね。ただフォルティッシモで弾くにはかなりの力が必要なこともわかりました。筋力を付けろと言われる理由がわかった気がします。でも普段弾いている電子ピアノ(コルグSP-250)の鍵盤が非常に重いことがここで役に立ったと思います。ヘナヘナの鍵盤に慣れちゃうと絶対弾けないですよ。あれは大リーグボール養成ギブス(古っ!)だったんだなと思いました。

演奏時間が30分しかないので、普通ならピアノに慣れるだけで終わっちゃうんですが、幸運にも次の枠にキャンセルが出たため連続1時間弾かせてもらえることになったんですよ。最初の方は舞い上がっちゃってダメダメでしたが、最後の方になるとようやく慣れてきて平常心で弾けるようになりました。

肝心の音ですが、そもそも本物のピアノを弾いたことがないので比較とかできないんですが(笑)、高域の艶やかさとか低域の重量感など素晴らしいと思いました。やっぱり電子ピアノとは音の伸びが全然違いますね。電子ピアノばっかり弾いてるとペダル踏みっぱなしで弾いちゃうんですが、それをやると音が濁ってしまいます。いろんな意味でグランドピアノの奥の深さを知りました。

大ホールでの演奏ですから音響が素晴らしく、天然のリバーブがかかっています。音響も楽器の一部なんですよね。プロはこのステージの上で観客の視線を一身に受けて弾くわけですからね、そのプレッシャーを想像するといかに大変なことか実感できました。またとない貴重な経験になったと思います。

演奏動画

めったにない機会ですので、全部動画を撮ってきました。当日弾いた曲のうち4曲をYouTubeにアップしました。ただし演奏はボロボロですので広い心でお聴き下さい(笑)。慣れないピアノに加えて、限られた時間では撮り直しもできず、ミスはありのままに放置してあります。まあカメラが回ってるくらいで緊張しまくりでは人前で弾くのはまだまだですね・・(笑)

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