うちにはピアノ用やらギター用やらやたらとたくさん楽譜があって、中にはほとんど弾いてなくて変色してるのもあります（苦笑）。楽譜ってついつい衝動買いしてしまうので、なるべく買わないように気をつけているのですが、また新しい楽譜を買ってしまいました（笑）。
最近、「海の見える街」とか「君をのせて」などジブリの曲をソロギターで弾いているのですが、映画とか全く見ない人なので、聴いたことはあっても久石さんの作曲だとは知らなかったんですよね。恥ずかしながら2ヶ月ほど前に初めて知りました（笑）。
それで久石さんの曲をピアノで弾いてみたいと思い楽器屋さんで楽譜を探してたんですが、なかなか良いのが見つからなかったんです。楽譜って効率が悪くて、たいがい欲しい曲が1つか2つしか入ってないんですよね（笑）。それで結局何冊も買わなければならなくなります。
でもこの前、奇跡的に欲しい曲が全部入っている楽譜を見つけたんです。欲しいのは5曲なんですが、それが全部入っているというのは他にありませんでした。しかもアレンジも簡単すぎず難しすぎずちょうど良い感じなので買う寸前まで行ったんですが、やっぱり楽譜を増やしてはいけないと思い、その時は思いとどまりました（笑）。でも結局は気になって後日Amazonで注文してしまいました（笑）。
今年7月の新刊なのでまだユーザーレビューが出てないようですね。そこで簡単にレビューしたいと思います。
まず収録されている曲目ですが、全部で28曲あります。ただAmazonの紹介文は古いのか、曲目が一部差し替えられています。ここに最新の曲目を改めて書いておきますので、こちらが正しいです。
01. Resphoina〈アニメ映画『アリオン』劇中挿入曲〉
02. summer〈映画『菊次郎の夏』より〉
03. Oriental Wind〈伊右衛門CM曲〉
04. The Rain〈映画『菊次郎の夏』より〉
05. The Wind of Life〈アルバム『Piano Stories 2 ~ The Wind of Life~』より〉
06. HANA‐BI〈映画『HANA-BI』メインテーマ曲〉
07. 風の谷のナウシカ ~オープニング~〈『風の谷のナウシカ』より〉
08. 君をのせて〈『天空の城ラピュタ』より〉
09. 風のとおり道〈『となりのトトロ』より〉
10. 帰らざる日々〈『紅の豚』より〉
11. 海の見える街〈『魔女の宅急便』より〉
12. 旅立ち〈『魔女の宅急便』より〉〉
13. アシタカとサン〈『もののけ姫』より
14. もののけ姫〈『もののけ姫』より〉
15. ふたたび〈『千と千尋の神隠し』より〉
16. あの夏へ〈『千と 千尋の神隠し』オープニング曲〉
17. 人生のメリーゴーランド〈『ハウルの動く城』より 〉
18. 旅路(夢中飛行)〈『風立ちぬ』より〉
19. 隼〈『風立ちぬ』より〉
20. カプローニ(幻の巨大機)〈『風立ちぬ』より〉
21. THE INNERS -遙かなる時間の彼方へ-〈NHKスペシャル『驚異の小宇宙・人体』〉
22. Gene 〈NHKスペシャル『驚異の小宇宙・人体III 遺伝子・DNA』〉
23. Stand Alone(Vocalise)〈NHKスペシャル・ドラマ『坂の上の雲』主題歌〉
24. おくりびと~on record~〈映画『おくりびと』より〉
25. 小さいおうち〈映画『小さいおうち』より〉
26. 花戦さ〈映画『花戦さ』より〉
27. 懺悔〈EXILE ATSUSHI & 久石 譲〉
28. 天音〈映画『たたら侍』主題歌・EXILE ATSUSHI & 久石 譲〉
もともとオーケストラ作品ですから、完全にオリジナル通りというわけには行きません。久石さん自身のピアノソロバージョンとは異なるものですが、できるだけオリジナルのイメージを損なわないようにアレンジされています。長さはおよそ3ページから6ページくらいに収められていて、曲によっては一部省略されているものもあります。
難易度は人によって受け止め方が違うと思いますが、個人的には難しすぎず易しすぎず絶妙なレベルだと思いますね。タイトルにはハイグレードアレンジと書いてありますし、中級～上級と明記されています。また難易度としては「ブルグミュラー終了～ソナチネ・レベル」とも書いてありますが、自分はやったことないので、それがどういうレベルなのかわかりません（笑）。自分のわかる範囲でいえば、ショパンの「雨だれ」や「ノクターン第2番」が弾けるレベルなら問題なく弾けると思います。確かに簡単ではないですが、超絶技巧を要する部分はないので、時間をかけてじっくり練習すれば中級程度の人なら十分弾けるレベルだと思います。よくある「大人のピアノ」的なものは論外ですが（笑）、あまり易しすぎるアレンジはモチベーションが上がらないので、このくらい骨のある方が弾き応えがあっていいと思いますね。
中でも一番のお気に入りは”THE INNERS”です。昔放映されたNHKスペシャルのテーマ曲ですが、これほど壮大で美しい音楽はないと思いますね。これが入っている楽譜はたいがい他のが入ってないんですよ（笑）。今はまだゆっくりとしか弾けませんが、時間をかければ必ず弾けるレベルなのでじっくり練習したいと思います。全3ページですから暗譜も容易だと思います。
というわけで、超初心者の方がいきなり買っても絶対弾けないことは間違いありませんが（笑）、ちょっと自信のある方ならどの曲も弾き応えがあってチャレンジのし甲斐があると思います。値段もそんなに高くないですし、これだけ入っていればとてもお買い得感があると思います。自分の知らない曲もありますが、これだけあれば一冊で相当楽しめそうです。
一つだけ難を言いますと、紙質が固めで本がすぐ閉じてしまうんですよね。なかなか折り癖も付きません。書類クリップで挟んだりしてますが、ページ押さえの付いた譜面台がないと使いにくいです。
以前紹介した「お父さんのソロ・ギター」もそうですが、このドリームミュージックという出版社は選曲といいアレンジといい、非常にセンスが良いですね。全体に値段の割に内容が濃くてお買い得感があります。他にも坂本龍一、カーペンターズ、中島みゆきなどのピアノソロ譜も出しているので、興味のある人は探してみてはいかがでしょうか。
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