これまでピアノ音源はProToolsに付属のMini GrandやStudio One 2に付属のStudio Grandを使ってきましたが、初めてNative InstrumentsのNew York Concert GrandというVSTプラグインを買ってみました。というのも、昨年あたりからStudio One 2を使い始めたのですが、付属のStudio Grandはいまいち音が薄くて物足りなさを感じていたからです。そのため仕方なしにProToolsのMini Grandに頼らざるを得ないこともしばしばありました。
このシリーズにはNew York, Berlin, Wienna, Uprightと全部で4種類ありますが、一応New Yorkの評判が良さそうだったのでこれにしました。現代風の洗練されたピアノサウンドらしいです。本家Native Instrumentから買うと6,800円しますが、直輸入版を買ったので5,980円とちょっとだけ安く買えました。中身は日本語マニュアルも入っていますのでまったく問題はありません。
早速インストールして使ってみました。サンプル容量は2.15GBありますので、たぶん全鍵サンプリングだと思いますが、サンプルも長く取ってあり、低音のうねりもよく表現されています。
肝心の音質ですが、期待が強すぎたのか、思ったほど良いとは感じませんでした(笑)。確かにStudio Grandよりは音の厚みがあると思いますが、劇的に違うというほどではないですね。ただ高音域のきらびやかさは自然できれいですし、低音域の重厚さも十分です。それに比べて中音域はやや物足りない印象を受けます。もう少しきらめきみたいなものが欲しいところですが、この値段では仕方ないのでしょうか・・
一つ気になったのは、デフォルトの設定ではかなり強く弾かないとこもった音になってしまうということです。ベロシティーカーブの変更はできますので、+1か+2くらいにしてちょうどだと思います。既存のデータを流用する場合はこの辺の調整は不可欠かと思います。
それでは聴き比べサンプルとして、以前作ったベートーヴェンの「月光」をお聴き下さい。どちらもまったく同じMIDIデータを演奏しています。もともとStudio Grandで作ったので、本来ならベロシティーやノートレングスの調整も必要になると思いますが、そこまではやってません。
New York Concert Grandで演奏
Studio Grandで演奏
どうでしょうか? 好みもあると思いますが、個人的にはNew York Concert Grandの方が少し良いと思っています。Mini Grandと比べるとちょっと微妙ですが、まあこの手の音源としては値段も安いので、付属音源に物足りなさを感じている方は揃えてみてもいいんではないでしょうか。RTASにも対応していますので、ProTools 10以前をお持ちの方にもおすすめです。
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