MIDIキーボードは88鍵がおすすめ

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以前、IK MultimediaのiRig Keys 37についてご紹介しましたが、実はその後あまり使っていません(笑)。結局は元の電子ピアノに戻ってしまいました。

なぜかと言いますと、やっぱり88鍵あると圧倒的に効率が良いからです。確かにミニ鍵盤の37鍵だとPCのキーボードと一緒に机の上に置けるので便利ではあります。DTMの入力作業では鍵盤とPCのキーボードを同時に操作する必要があるため、できるだけ近くに置いた方が作業性は向上しますね。

ただ37鍵だと音域が少なすぎて頻繁にオクターブシフトをする必要が出てきます。これは音楽のジャンルにもよると思うんですけどね、たとえば歌モノのメロディーだけとか、フルートやトランペットなど音域の狭い管楽器系の入力なら3オクターブあれば十分なので別に不便は感じないでしょう。しかしピアノのように音域の広い楽器は両手で5オクターブ以上の音域を弾くため、何回もオクターブシフトで行ったり来たりしなければなりません。これはやればやるほど面倒に感じてきます。

それともう一つはアレンジしながら入力するときの不便さです。僕はピアノの楽譜作成のためにアレンジを考えながら入力することが多いのですが、37鍵だと音域が全く足りないのでアレンジができないんですよ。ピアノで3オクターブといえばほとんど片手で弾く範囲ですから、両手では弾けないんですよね。それで仕方なくオクターブずらして試し弾きしたりもしますが、それだと本来の音域と違うのでちゃんとしたアレンジの確認はできません。またミニ鍵盤で弾けたとしても標準鍵盤で弾けるかどうかはわかりません。その逆もあり得ます。そのため楽譜が完成してから一度プリントアウトして、演奏の困難な箇所がないか確認する作業が発生します。これって完全に二度手間で非効率なんですよね。

ですから効率性を考えるとピアノの入力は88鍵ないと絶対ダメなんです。61鍵でもダメです。このことは入力をやればやるほど痛感します。そこで以前やっていた電子ピアノをMIDIキーボードとして使う方法に戻しました。電子ピアノはもちろん88鍵ありますし、ほとんどの機種にMIDI端子またはUSB端子が付いているのでMIDIキーボードとしても利用できます。しかも単体で演奏ができるので一石二鳥でもあります。ピアノを弾く人ならこれは一番おすすめできる方法だと思いますね。


この方法の問題点はレイアウトの自由度でしょうね。88鍵となると当然机の上には置けませんから、どうしてもデスクの横に置く必要性が出てきます。ただこのレイアウトだと左手でピアノを弾きながら右手でPCのキーボードを操作するというアクロバティックな操作法が要求されます(笑)。体の向きも横になってしまうため、かなり不自然な姿勢になります。でもこの方が圧倒的に効率が良いんです。姿勢は慣れだと思いますね。88鍵の効率性に気付くともう37鍵には戻れません。

ただ電子ピアノには専用のMIDIキーボードにはあるピッチベンダーやコントロールノブなどがないので、そういうものが必要な人には物足りないでしょう。僕はノート情報さえ入力できれば良いので全く不自由を感じませんが、どうしてもコントロール情報の入力が必要な人は88鍵あるMIDIキーボードを使えばよいのです。最近は1万円台から入手できますので、電子ピアノよりも安いです。

こういうものは当然キータッチがしょぼいので演奏には向きませんが、入力専用と割り切れば問題ないでしょう。とにかく88鍵あると効率性が全く違います。置き場所を取るのは確かですが、ピアノの入力をよくする人なら88鍵キーボードの導入を真っ先に検討すべきだと思います。

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