各操作部分について詳細に説明します。
[データ]パネル
[CSVファイル読込]ボタン
変換の対象となるCSVファイルをダイアログから選択して読み込みます。またCSVファイルをウィンドウ内にドラッグ&ドロップすることによっても読み込めます。最初にこの操作を行わないとスケールマッピングの実行はできません。データが正常に読み込まれると、データを解析して統計情報が表示されます。
CSVファイルは下図のように、X,Yの順にカンマで区切られたレコードが1行ずつ並んでいるものとします。X,Yは小数点付きで記述することができます。レコード数に特に制限はありません。またレコードの順序は不定で構いません。自動的にXの昇順にソートされます。
CSVファイルはExcelなどを使うと簡単に作成することができます。
[スケールマッピングの設定]パネル
スケール
マッピングに適用するスケール(音階)を指定します。選択可能なスケールは以下の通りです。
- クロマティックスケール(半音階)
- メジャースケール(イオニアンと同じ)
- ナチュラルマイナースケール(エオリアンと同じ)
- ハーモニックマイナースケール
- メロディックマイナースケール※
- ドリアンスケール
- フリジアンスケール
- リディアンスケール
- ミクソリディアンスケール
- ロクリアンスケール
- メジャーペンタトニックスケール
- マイナーペンタトニックスケール
- ブルーススケール
- ホールトーンスケール
- ディミニッシュスケール
- コンビネーションオブディミニッシュスケール
- スパニッシュスケール
- オリエンタルスケール
- 陽旋法※
- 陰旋法※
- ヨナ抜き短音階
- 琉球音階
※上行と下行で異なるスケールも正しく反映されます。
主音
スケールの中心となる音(トニック)を指定します。一般的にはキーと呼んでいるものです。
最低音・最高音
それぞれマッピングする音域の最低音と最高音を指定します。ピアノの中央のドがC4になります。A0~C8の範囲で選択できます(ピアノと同じ88音)。指定された音がスケール上に存在しない場合は、内側で最も近い音が採用されます。最高音は必ず最低音より高くなければなりません。
4分音符あたりのXの増分
X軸方向のデータ間隔を音符の長さに反映させる際、4分音符の長さに相当するXの変化量を指定します。小数点付きで指定可能です。デフォルトではXの平均間隔が自動的に設定されます。この値を大きくするほどテンポを速くしたのと同じ結果になります。
デュレーション
音符の長さに対して実際に発音する時間の割合を0~1の範囲で指定します。1に近いほどレガート奏法になり、0に近いほどスタッカート奏法になります。この設定は持続系の音色の場合に重要です。
テンポ
演奏するテンポを指定します。単位は1分間あたりの4分音符の数(bpm)です。20~240の範囲で設定可能です。
音色
演奏する音色(プログラム)を指定します。General MIDIで定義された128音色から選択可能です。
ベロシティー
発音の強さ(ベロシティー)を1~127の整数で指定します。ベロシティーは音量とは異なり、音色の変化を伴います。
[プログラムチェンジを書き込まない]オプション
チェックすると出力されるスタンダードMIDIファイルにプログラムチェンジを書き込みません。他のシーケンスソフトで素材として使いたい場合に指定して下さい。この場合、試聴すると常にピアノの音色で演奏されます。
[試聴]ボタン
現在設定されている条件にしたがってスケールマッピングを行い、Windows内蔵のMIDI音源で演奏を行います。
[再生停止]ボタン
再生を中断します。再生中に条件の変更はできないので、いったん停止してから設定し直して下さい。
[音量調整]ボタン
Windowsのボリュームコントロール画面を開きます。Windows XPではシンセサイザーの音量を調整して下さい。
[スタンダードMIDIファイルへ保存]ボタン
現在設定されている条件にしたがってスケールマッピングを行い、結果をスタンダードMIDIファイルに保存します。これにより、メディアプレイヤーで演奏したり、他のシーケンスソフトに読み込むことができます。SMFはフォーマット1を採用しています。
[ヘルプ]ボタン
ブラウザを起動してオンラインマニュアルにジャンプします。インターネット接続が必要です。
Windows XPをお使いの方へ
試聴時に実際に使用されるMIDIデバイスは、コントロールパネルの「サウンド」で指定された既定のMIDI再生デバイスに依存します。設定によっては外部のMIDI音源を使用することも可能です。
メディアプレイヤーでSMFを再生した後、シンセサイザーの音量がゼロになっていることがあります。試聴しても音がまったく出ない場合は[音量調整]ボタンをクリックしてボリュームコントロール画面を表示させ、シンセサイザーのボリュームが下がってないかご確認下さい。
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